そして、先生が私たちが待つブースへ来ました。
「はい!見せてくださーい! 」と言って娘のアザ部分を見ました。
先生はアザを見るや否や、
「あ……濃くなってますねぇ…!ちょっと良くないですねぇ」と。
他のブースでさっきまで明るく話していた先生の声が、明らかにトーンダウンしているのがわかりました。
その後の先生の話によると、
・娘の場合はレーザーを当てると、より濃くなってしまうタイプである可能性が高い
・しかも、濃さがまだらに出てしまっている
・それなら、治療しない扁平母斑の色のままでいた方が見た目的にも良い気がする
・どうしてもレーザー治療を希望するなら行うこともできるが、あまりオススメできない
・娘が大きく成長したときに、本人が治療をやりたいと言った時にまた考えたらいいのでは?
・数年後には扁平母斑に対する新しい治療法が出ているかもしれない
こんな流れで説明(説得?)されました。
先生がそこまでおっしゃるなら、そうしようか…。
私たち夫婦は、落胆して小さくなってしまった声で相談しました。
それを聞いた先生は切替が早く、
「ではこの後のレーザーの予約はキャンセルにしておきますね。」
と言って、ササっと【キャンセル】と赤い字で紙に書いてそれを私に渡しました。
そして、「これを会計係に渡してくださいね」と言ってブースを出て行ってしまいました。
なんだか、「あなたたちにもう用はありません。どうぞお帰りください。」とでも言われているような感覚に陥るくらいにあっさり終了しました。
(実際にもう帰るしかないのですが…)
何というか、あまりに淡々と事が進みすぎて、私たち夫婦(特に私)は気持ちが追いつかず、しばしの間その場で呆然と立ち尽くしてしまいました。
先生って忙しいし、いちいち患者の気持ちに寄り添うことなんてしないのはわかっているけど、
でも、、
この4ヶ月、不安を抱えながら経過を見てきて、この日が来るのを首を長くして待っていた私にとっては、あっけなさすぎる結末でした。
正直、レーザー治療を続けられるかなという期待もわずかに抱いていたので、余計に辛かったです。
あれ?そういえば、、、
炎症後色素沈着のこと聞き忘れた!!
いや、その話すら出なかったということは、やっぱり再発だったのか…。
まぁそんな事を考えても、この病院ではもう治療ができるわけではないのだから。
もう帰ろう。
今回、とても残念な結果になってしまい、落ち込みながら帰路に着きました。
…と流れ的にはそうなりそうですが。
どうしても諦められない!
別の病院でもう一度診てもらって、意見を聞いてみよう!
自分が納得できなければ、どうしても治療をやめるという選択ができませんでした。
帰り道、早速私は新しい病院を探し始めていました。